異変に気が付く
先日購入したばかりのCreality社のEnder3 S1 Proですが、
何回かテスト印刷を繰り返した後、各軸のローラーにゴミやホコリが付着していたので掃除していると、Y軸のローラーについているホコリの量が酷いのと、Z軸に空回りするローラーがあることに気が付く。
Y軸ローラーのホコリ
トータル20時間程の印刷でこの状態。他の軸にもホコリは付いていたものの、ここまで酷くはなかった。
空回りするZ軸のローラー
Z軸で空回りするローラーはちょっとややこしい。X軸のフレームが上にいるとき(Z位置が高いとき)は内側2つのローラーが空回り。逆にX軸のフレームが下にいるとき(Z位置が低いとき)は外側4つのうちどれかが空回りしていた。
赤丸:ローラーの場所
青矢印:空回りするローラー
これはもしかしてフレームがひずんだ状態で組み付けてしまったのではと思い(下図イメージ)、再度組みなおすことに。
組み直しとローラー調整
ひずみについては今後問題になってきそうだったので、思い切ってフレームをばらして、ついでにローラーの調整も行うことにした。
この組み直しについては、とても良い動画があったのでこちらを参考にした。
大変参考になった動画
ももジイChannelさん、大変参考になりました。ありがとうございますm(_ _)m
結局のところ、Y軸でホコリが溜まっていたローラーはガチガチに硬い調整になっていた。ホコリというか、ちょっとローラーが削れていたのかな?
Z軸はフレームを何度も組み直して時間をかけて調整した。調整具合は空回りせずに指で軽く動かせる程度にした。
現在は僅かなガタによって造形物に影響がでるといやなので、若干固めの調整にしている。調整による効果は正直分からない。
補足、ローラー調整で気が付いたこと
ももジイさんの動画を参考にY軸ローラーの偏芯ボルト調整をしてたが、調整してY軸を動かしていると、”ある部分”でローラーが引っかかるような感触があった。それは、Y軸のフレームを固定しているボルト部分でちょうど動きが鈍るような感覚だった。おそらくボルトの軸力でフレームが赤矢印の方向にひずんで膨らんでしまったのだろう。とりあえず、その位置で引っかかるような感触はあるものの、引っかかりの無いスムーズに動くところでローラーが空回りしない程度に調整した。
これも表現が難しいが、ベッドにガタがでないようにはしっかりと調整が必要だと思う。
それとベッドを再度取り付ける際に、ダイヤルはばねのテンションが十分かかるまで締めた方が実際に稼働させるときに安定すると思った。下図はダイヤルを取り付けているところで、このばねが十分縮むまでダイヤルはまわした方がいい。
(別記事でZレベリング調整手順について書いているが、一旦ばねを十分に締め上げた後、レベリング調整のときに緩む方向にダイヤルを回してZ軸を調整している。)
▼ヒートベッドを組付け時の詳細手順はこちら▼
▼ヒートベッド安定化ねらいでスプリングからシリコンマウンドに変更した記事▼
時間をかけて入念に調整したはずなのに…
調整しているときはZ軸の空回り現象は解消したはずなのに、どうしてもすべて組み上げると空回り現象が再発する。なぜだ。
Z軸ひずみの原因はLED照明のフレームだった?
最後にLEDフレームを外側からボルト留めするのだが、これによってZ軸のフレームが外側にひずんでしまうような気がする。X軸のフレームを上に持ってきた場合にまた内側のローラーが空回りする。。。
LEDが付いているフレームなんて剛性が低そうだったので意外だった。
というか、ここのLEDフレームのボルトを緩めずにローラーの調整をすればよかったのかな。。。ダメだこりゃ。
とりあえず、LEDのついたフレームを最後に外側からしっかりボルト留めするとフレームがひずんでしまうようなので、軽く留めることでとりあえず対応した。
それだけローラーの調整は微妙なんだと感じた。
調整後の印刷
結論から、非常に良好な印刷物ができるようになったと思う。フレーム調整、Vローラーの調整によるものかわからないが、Benchyのモデルも最後まで倒れることなく印刷できるようになった。
写真はスライサーの設定で、倒れ対策としてブリムを追加した状態で印刷。
積層ピッチ0.16mm
フィラメント違いでも。
これからの予定
とりあえずBenchyの船が問題なく造形できたので、次からはFusion360をつかった防湿のフィラメントボックスから作っていきたいと思ってる。設計途中の図。